2024年2月2日(金)

なんとなく熱ぽい。薬の副作用であろう。べレキシブル6錠を今夜から止めてみる。赤い発疹も上半身にたどりついたようである。

  冬寒き今日は一日本を読み色鉛筆画に力尽くせり

  リハビリに貰ふ宿題の白川郷色付けてゆく町の風景

  合掌造りの藁屋根の絵に色乗せてカラフルすぎるかたのしき暮らし

  なんとなく屈託あればベランダに伸びをしてみる発疹の腕に

  甘きもの欲すればどら焼き小豆餡甘すぎれば渋き茶を喫したり

『論語』里仁十一 孔子が言う。「君子は徳を懐ひ、小人は土を懐ふ。君子は法規を懐ひ、小人は恩恵を懐ふ」君子対小人、わかりやすい比較である。

  君子は徳を小人は土地を、さらに言ふ君子は景を小人は恵なり

『正徹物語』37 「浪のあはれ」「水のあはれ」などと詠んではいけない。「あはれ」という物があるように聞こえて悪い。しかし「あはれなる」などとは詠むべきだ。『千載和歌集』に
・われゆゑの涙とこれをよそに見ばあはれなるべき袖の上かな

  あはれなると使へばよきもの浪や水のあはれと詠めば物に似たり

『三十六人集』公任選
・もののふの八十宇治川の網代木にただよふ波の行方知らずも 人麻呂
・思ひかね妹がり行けば冬の夜の川風寒み千鳥鳴くなり 貫之
・我が恋は行方も知らず果てもなし逢ふを限りと思ふばかりぞ 躬恒
・世の中に絶えて桜のなかりせば春の心ののどけからまし 業平
・山里は冬ぞ寂しさ増さりける人目も草も刈れぬと思へば 宗干

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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