朝から地面が濡れている。雨であるが、暖かいらしい。
柚月裕子の二冊の警察小説を読む。『朽ちないサクラ』と『月下のサクラ』(徳間文庫)。
最終的に公安警察のからむ森口泉の物語であり、読みでもあった。
公安の横暴を怒る警察小説柚月裕子の二冊を読み終ふ
『朽ちないサクラ』『月下のサクラ』いづれにも森口泉の懸命がよし
ときじくの香の菓を常世から持ちかへりたる橘の果を
『論語』公冶長二 孔子が南容(孔子の門人)に妻をめあわせた話。南容は、「国家に道のあるときは用いられる、道のないときにも刑戮にふれることはない」と言ってその兄の子を妻にさせた。孔子は、門人の婚儀の仲介を、けっこうしている。なんだろ。
南容の妻に兄の娘をめあはせたり孔子は一族を堅強にせむ
『正徹物語』54 「寒草」の題に葦を詠まぬ事。「寒葦」「寒草」と続いて題にある。
寒草は葦にはあらず違へてはならず寒葦がある
・『伊勢物語』四段 業平の高貴な女性との失恋譚。
・月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身一つはもとの身にして