2024年12月24日(火)

晴れ、少し雲が増えてくる。

  褐色の貧寒たる庭のあけぼの杉冬のはだか木に化すまへの様

  貧相なるあけぼの杉にぼそぼそとしがみつくなり褐色の葉々

  あと数日のうちに褐色の葉は落ちて冬のはだかの木に荘厳す

『論語』憲問一五 孔子曰く「臧武仲、(罪によって魯を追われた)防(臧武仲の封地)を以て魯に後たらんことを求む。君を要せずと曰ふと雖ども、吾は信ぜざるなり。」

この反乱には同情の余地はない、ということだろうか。

  蔵武仲の氾濫は信用しがたしと孔子のたまふゆるぐことなく

『古事記歌謡』蓮田善明訳 三 ヌナカハ姫

ヌナカワ姫は、戸をあけず家の中から歌われる。

  八千矛の 神の命        八千矛の神の命よ

  ぬえ草の 女にしあれば     なよなよ草の女ゆえ 胸の思いを譬うれば

  わが心 浦渚の島ぞ      浦渚に棲める鳥のよう 人目が気が気でなりませぬ

  今こそは 千鳥にあらめ     千鳥の群れ鳴く思いして 心が千々に乱れます

  後は 和鳥にあらむを    けれどもやがて時を見て きっと静かに会いましょう

  命は な死せ給ひそ       待って下さい 死なないで

  いしたふや 天馳使       心焦がるるこの歌は 心も空に飛ぶ思い

  事の 語り言も 此をば     聞かせてやりたい かのひとへ

  八千矛の神の命に恋すれどぬえ草の女にしあれば人目気になる

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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