今日から12月だ。早いものである。後ひと月で2025年だ。
師走一日曲り角には柊の白き花あり冬が近づく
葉の先に刺のごときに鋸歯がある近づきがたし柊の垣
鋸歯あれど柊白き花香るこの匂ひこそわがものなりき
『論語』子路二三 孔子曰ふ「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。」
なるほどと思いつつ、こんなことばを思い出す。「連帯を求めて孤立を恐れず……」全共闘の落書で、かかわりはないのだが、共通したものがないだろうか。
孔子、端的にのたまはく「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」と
『春秋の花』 失名氏
・行く年や遠きゆかりの墓を訪ふ
『読売新聞』一九三九年十二月某日号(?)「読売俳壇」第一席。選者は室生犀星か。作者名を私は覚えていない。九州福岡市因幡町の県立図書館閲覧室でたまたま読んだ。
・早春展墓おかめひょっとこ人殺し 金子兜太『早春展墓』(1974) 秀抜
掲出句の命題は、さしずめ「歳晩展墓」か。第二席は、これも失明氏、
・ゆく年の夜のあひ傘に日記買ふ
「あひ傘」の二人は新婚の若夫婦ならん。軽快な佳句であるが、掲出句の深いおもむきには、ずいぶん及ばない。
・まだなにもきかぬふりして毛糸編む
・世を忍ぶをんなすがたや花薄
行く年や早春展墓とゆくものか父ひとりのみの墓に詣づる