2024年12月1日(日)

今日から12月だ。早いものである。後ひと月で2025年だ。

  師走一日曲り角には柊の白き花あり冬が近づく

  葉の先に刺のごときに鋸歯がある近づきがたし柊の垣

  鋸歯あれど柊白き花香るこの匂ひこそわがものなりき

『論語』子路二三 孔子曰ふ「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。」

なるほどと思いつつ、こんなことばを思い出す。「連帯を求めて孤立を恐れず……」全共闘の落書で、かかわりはないのだが、共通したものがないだろうか。

  孔子、端的にのたまはく「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」と

『春秋の花』 失名氏
・行く年や遠きゆかりの墓を訪ふ

『読売新聞』一九三九年十二月某日号(?)「読売俳壇」第一席。選者は室生犀星か。作者名を私は覚えていない。九州福岡市因幡町の県立図書館閲覧室でたまたま読んだ。
・早春展墓おかめひょっとこ人殺し 金子兜太『早春展墓』(1974) 秀抜

掲出句の命題は、さしずめ「歳晩展墓」か。第二席は、これも失明氏、
・ゆく年の夜のあひ傘に日記買ふ

「あひ傘」の二人は新婚の若夫婦ならん。軽快な佳句であるが、掲出句の深いおもむきには、ずいぶん及ばない。
・まだなにもきかぬふりして毛糸編む
・世を忍ぶをんなすがたや花薄

  行く年や早春展墓とゆくものか父ひとりのみの墓に詣づる

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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