明けぬうちは曇っていたが、やがて青空に。雲が多く、やがて曇り空になるらしい。
入院中
まだ刈らぬ田を持つものの如何せむ黄金の穂の重く垂れをり
点滴を終りて内服カプセルにこれが大きい喉に閊へて
一室に六十代二名、七十代二名、この七十代がとんでもないのだ
『論語』子路三 子路曰く、「衛の君、子を持ちて政を為さば、子将に奚をか先にせん。」孔子曰く、「必ずや名を正さんか。」子路曰く、「是れ有るかな、子の迂なるや。奚ぞ其れ正さん。」孔子曰く、「野なるかな、由や。君子は其の知らざる所に於いては、
蓋闕如たり。名正しからざれば則ち言順はず。言順はざれば則ち事成らず。事成らざれば則ち礼楽興らず。礼楽興らざれば則ち刑罰中らず。刑罰中らざれば則ち民手足を措く所なし。故に君子はこれに名づくれば必ず言ふべきなり。これを言へば必ず行ふべきなり。君子、其の言に於いて、苟もする所なきのみ。」
弟子なれど子路は野なるや仕へしは君子なればや名を正すのみ
『春秋の花』 西東三鬼
・剃毛の音も命もかそけし秋 『西東三鬼句集』(1965)の『「変身」以後』所収
一九六二年二月、「中旬、ガン転移急速のため余命一ヶ月と家人に医師が告げる。」
同年四月一日逝去。行年六十二。
・春を病み松の根っ子も見あきたり」絶筆。
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・白馬を少女瀆れて下りにけむ 剃毛されしに手術まにあはず三鬼死す