今日もまた朝から晴れ。
入院時の歌の続き
高熱もウイルスもからだを去りたまふ少し身軽に足踏みにけり
窓の外に小さき虫の動きありなんとかしやうにも手がとどかざる
雨降ればけふ一日の暗くしてさねさしさがみの野も霧のなか
『論語』子路二 仲弓、季氏の宰と為りて、政を問ふ。孔子曰く、「有司を先にし、小過を赦し、賢才を挙げよ。」仲弓が問ふ、「焉んぞ賢才を知りてこれを挙げん。」孔子曰く、「爾の知らざる所、人其れ諸れを舎てんや。」
焉んぞ賢才をりてこれをひきたてるこれが政治の要諦ならむ
『春秋の花』 里見弴
・一番繁華な表通りに、いつも耿々と月が冴え亘り、天水桶の影が濃く地に滲んで、犬の遠吠え、按摩の笛、――そんな情景のなかにばかり、あの、しみじみと悲しい気持が思ひ出された。
短編『かね』(1937)の一節。1880年代(明治中葉)の典型的な地方小都会
情景。
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・ひんがしの白みそむれば物かげに照りてわびしきみじか夜の月 『さびしき樹木』
・月照るや朝霧消ゆる身のまはり 失名氏
『かね』はよい。一読を強くすすめる。
耿々と月の冴えたり野のなべてかげ濃き秋の夜にやあらむ