2024年10月28日(月)

朝から雨。

  雨降れば遠山並みの雲の中誰か越えけむ果無山脈

  修行者(すぎょうざ)のごときと道にすれ違ふ夢なれど峠越えてゆくとき

「虹計画」ひそかに企みありしこと小田急線が音たてて過ぐ

『論語』顔淵一九 季康子、政を孔子に問ひて曰く、「如し無道を殺して以て有道に就かば、如何。」孔子対へて曰く、「子、政を為すに、焉んぞ殺を用ひん。子、善を欲すれば、民善ならん。君子の徳は風なり、小人の徳は草なり。」

  君子の徳は風にして小人の徳は草なりき草は風に必ずなびく

『春秋の花』 高山樗牛
・嘲風、佳耦をむかへて室に芬蘭のにほひあり。われ、残燈にむかひ、孤影蕭然として今も尚ほ「はいね」を読む。

美文『わがそでの記』の結末。親友、姉崎嘲風の結婚にたいする祝辞。芥川龍之介は樗牛ぎらいであったが、大学卒業後読み直し見なおしたらしい。高見順の『如何なる星の下に』の標題は『わがそでの記』に由来したらしい。

  姉崎嘲風佳耦をむかへ扮蘭たりしかるに今も「はいね」読みをり

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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