2024年10月23日(水)

朝は涼しい。昼もまあまあ。

  これの世はかくもいつもの俗つぽさ自民党総裁選など行はれしか

  熱下がらず悶々とベッドの上に棲むこここそがわれの病牀六尺

  正岡子規の歌に心を直くして季節を越えて生きてゐたし

『論語』顔淵一四 子張、政を問ふ。孔子が言う。「これに居りては倦むこと無く、これを行なふには忠を以てす。」

  そこにゐて倦むことはなくただ忠をこころがけたることぞよきなり

『春秋の花』 石川啄木
・われはこの国の女を好まず//読みさしの舶来の本の/手ざはりあらき紙の上に/
 あやまちて零したる葡萄酒の/なかなか浸みてゆかぬかなしみ//われはこの国の女を好まず

『啄木遺稿』(1913)所収『呼子と口笛』中の一篇「書斎の午後」
・ふがひなき/わが日の本の女等を/秋雨の夜にののしりしかな『一握の砂』1910

「おそらく啄木は、「この国(の女)」を真に愛することにおいて決して人後に落ちなかったのであろう。」

・地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつつ秋の風を聴く

  この国の女を好まずと言ひながらこの国の女を愛する啄木

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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