温度が高い。午前中、本厚木へ。
朝四錠、夕べ一錠、寝る前六錠これらの薬剤老いを支ふる
給湯器にあたたかな水が蛇口より零れるごとく皿、椀濡らす
水仕事にその人柄がでるものか妻は豪快、わたしは小心
『論語』里仁一 孔子が言う。「仁に里るを美しと為す。択んで仁に処らずんば、焉んぞ知なることを得ん。」
仁に里るをよしとするなり孔子語る仁なきものは知もなきなり
『正徹物語』27 京極為兼は「もってのほか、見目わろき人」である。内裏で女房に「今夜」と契れば、「お主のかほにてや」と言ったので、「さればこそよるとは契れ葛城の神も我が身もおなじ心に」と詠んだ。葛城の一言主は容貌魁偉だそうだ。為兼はどんな顔だったのだろう。
為兼は葛城の神と同じもの容貌魁偉恥ぢて夜に生く
『定家八代抄』秋下、冬から
・むら雨の露もまだひぬ槇のはに霧立ちのぼる秋の夕暮 寂蓮法師
・奥山に紅葉ふみ分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき よみ人しらず
・神無月降りみ降らずみさだめなき時雨ぞ冬のはじめなりける よみ人しらず
・み吉野の山の白雪つもるらしふるさと寒くなりまさるなり 坂上是則
・駒とめて袖うちはらふ蔭もなし佐野のわたりの雪の夕暮 定家