2024年1月23日(火)

温度が高い。午前中、本厚木へ。

  朝四錠、夕べ一錠、寝る前六錠これらの薬剤老いを支ふる

  給湯器にあたたかな水が蛇口より零れるごとく皿、椀濡らす

  水仕事にその人柄がでるものか妻は豪快、わたしは小心

『論語』里仁一 孔子が言う。「仁に(お)るを(よ)しと為す。択んで仁に(お)らずんば、(いずく)んぞ知なることを得ん。」

  仁に里るをよしとするなり孔子語る仁なきものは知もなきなり

『正徹物語』27 京極為兼は「もってのほか、見目わろき人」である。内裏で女房に「今夜」と契れば、「お主のかほにてや」と言ったので、「さればこそよるとは契れ葛城の神も我が身もおなじ心に」と詠んだ。葛城の一言主は容貌魁偉だそうだ。為兼はどんな顔だったのだろう。

  為兼は葛城の神と同じもの容貌魁偉恥ぢて夜に生く

『定家八代抄』秋下、冬から
 ・むら雨の露もまだひぬ槇のはに霧立ちのぼる秋の夕暮 寂蓮法師
 ・奥山に紅葉ふみ分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき よみ人しらず
 ・神無月降りみ降らずみさだめなき時雨ぞ冬のはじめなりける よみ人しらず
 ・み吉野の山の白雪つもるらしふるさと寒くなりまさるなり 坂上是則
 ・駒とめて袖うちはらふ蔭もなし佐野のわたりの雪の夕暮 定家

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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