2023年10月17日(火)
なかなか完全には稲穂が刈られていなかったのだが、いまはどうだろう。 ひこばへの青々育つ田のとなり稲穂垂れたる刈りしほの田あり さがみの平。稲穂稔れば刈り尽くすこの田に違ひあるはずもなし 一枚だけ刈り取りをせず...
なかなか完全には稲穂が刈られていなかったのだが、いまはどうだろう。 ひこばへの青々育つ田のとなり稲穂垂れたる刈りしほの田あり さがみの平。稲穂稔れば刈り尽くすこの田に違ひあるはずもなし 一枚だけ刈り取りをせず...
さっそく訪問介護である。 掃除機をかけて準備する部屋のうち布団敷きテーブル片づけ介護士を待つ いつになれば自由になるかままならぬ歩行、発語に手掛かりもらふ 介護士が来ればはかどる軀(み)の歪みただす動きのまま...
今週木曜日が横須賀短歌会の日である。まだとても行けない。 家に帰りまづすることのひとつにて今月の歌を読み小評送る 礼状を数通なんとか書き終へて玄関棚に置きて安堵 面を合わせず評することのむずかしさ小評なれど時...
やっとこさ退院だ。 三度目の悪性リンパ腫。われを撃つ。発語、歩行を困難にせり やうやくにトイレも自由になりたるに幾度もかよふ倣ひおそろし トイレに通ひ小便の量を測りたる日々の倣ひを解放さるる
病むことの苦しさもあれば病むことのたのしさもある入院の日々 ころころところがればここ鼠地獄のがれやうなき苦しみもある ころがり落つる感覚あれば変はりなき病む日々つづくいまだもやまず
桃色に朝の空けふの雲たなびくこの世のはじめ神降臨す 朝空はうす桃色に明けてくるこの世のはじめもかくあらんとす 朝神の太陽神の降臨のあり。ピンクに雲焼けてくるなり
小川剛生『武士はなぜ歌を詠むか』読了。堀田善衛『方丈記私記』以来、退院中に大幅に読んでいたとはいえ、読み切ったのは二冊目。いい本だった。宗尊親王、足利尊氏、太田道灌、冷泉為和らの和歌状況を語り、おもしろかった。中世和歌に...