2023年2月7日(火)

朝は曇っていたが、春らしい空模様になった。   紅梅の花を見つけてふりむけば白梅あまたの花着けてをり   残り汁の豆腐食らふて春昼餉(ひるげ)老いのこころの穏やかならむ 『老子』下篇55 「赤子、蜂蠆虺(はちさそり)蛇(...

2023年2月6日(月)

春めいて、よき日である。朝、六時過ぎ、円形に近い月が西空の高いところにかがやき残っていた。   円にちかき昨夜の月の残りをり。午前六時の暁闇の空   西空に耿々と残る月の色。ひむがしはやうやうだいだい滲む   なんとなく...

2023年2月5日(日)

昨日はいささか春めいたようであったが、今日は雲があり、寒い。NHK「日曜美術館」は、亜欧堂田善、江戸時代後期の洋風画家、銅版画家であった。日本の洋画初期の人。   亜欧堂田善といふ名のおもしろさ洋風画のなかの棒立ちの人 ...

2023年2月4日(土)

春めいた日である。少し暖かいか。筒井康隆と蓮見重彦との対談・往復書簡『笑犬楼vs偽伯爵』を読む。なんだか共感を装っただまし合いのようで、読み物としてはきわめて面白いが。   老作家と老文学者とのばかしあひ、かくも愉快に宿...

2023年2月3日(金)

今日も寒い。柴田錬三郎『わが青春無頼帖』を読む。「善良な市民になる料簡はない」、戦争体験、とくに二度目のバシー海峡での七時間にわたる漂流、そしてそれこそ無頼を誇る赤裸々な女性体験、さらに眠狂四郎誕生譚。いやいや面白い。 ...

2023年2月2日(木)

朝から北風が強く曇り気味。寒いのである。   劇的なる日の出はあらず。如月(きさらぎ)二日、朝は小暗く 明けてゆくなり   稲荷社の紅白の旗、風に鳴る。三眼六足の きつね出づるや   白梅の咲けば、しづかに春がくる。今年...

2023年2月1日(水)

今日から2月である。家の中のカレンダーをめくる。しかし寒い。   しをたれた葉を五枚つけ欅樹の高きところの枝、風に揺る   後の世には第三次世界大戦と呼ばれんかウクライナへのロシア侵攻   如月は短きものと古来より決まり...