2023年3月23日(木)

朝は降っていなかったが、午前8時半くらいから降り始めた。しとしとと降り続く。

  雨のなか海棠に花の蕾あり赤きつぼみは春のたまもの

青山文平『本売る日々』読了。江戸時代の村むらを行商して歩く本屋の話。こんなふうにして流行りの草子類と違い、国学書、医書等を取り次ぐ商いがあったのだ。さいごは青山文平らしい感動があり、これまたおもしろかった。

  江戸の世の庄屋、村医者を訪れる本売るあきなひ人を描く

  村医者の口訣(くけつ)を集め開板す書林・松月平助なりき

  おほかたは白木蘭の散り落ちて頃合ひを待ちしかさくら花咲く

  葉とともに白き花咲くさくらなり木を見上ぐればいのちありけり

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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