2023年3月21日(火)

朝から雲が厚い。

  みづきの冬木の枝にすずめゐてぴちゅくぴちゅくとわれ呼ばれゆく

  わが佇てる近くの枝をゆすりつつ雀鳴きをり小さな一羽

  木蘭の樹下はなびらをあまた落しあはれ無惨に花びらの散る

  をちこちに辛夷、もくれん春の花白きが咲きてうすら寒き日

  駐車場に枝張りだせる染井吉野(なか)(え)下枝(しづえ)に花付けはじむ

  鶯やいまだ越侘(こしわぶ)ぶこの地には春の囀りとどかざりけり

越侘は、「山、川、関所などを越えることができず、それを残念に思う。越えるのに困難を感じる」ということ。先日、山間の森にいた若い鶯だが、山を降り、川を越し私の住むあたりまでは、まだ越してこられないのだ。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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