2023年3月19日(日)

朝から快晴。父の墓へ春の掃苔。

  山(がは)の窪地に大き枝垂れざくら頃合ひに咲き日にあたたまる

  しづかなる山(あひ)の墓。並び立つ墓石を縫うてわが父のもとへ

  墓石に水を流せば父の名のくきやかに見ゆ山の奥墓

  父の名が刻まれしのみに三十余年墓石(さ)びたる色合ひもよし

  墓の前に手を合はすとき鶯の稚拙なるこゑひと鳴き聴こゆ

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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