2023年12月24日(日)

寒い。今夜はクリスマス・イブ。

  基督の誕生の日の前の昼白鷺四羽雲の下ゆく

  日曜日は空が仄かに明かるめる布団にくるまり温み感じて

  蝦蟇( がま)のごとき中上健次新宮の路地を跳び跳ぬる淫欲の町を

『中上健次短編集』を読む。「十九歳の地図」「修験」「蛇淫」「かげろう」「重力の都」他、すべて二十数年前に読んでいるはずだが、圧倒的な文体に感動した。やりきれない鬱屈したものが目の前にある新宮という町の先進性と後進性の渾沌とした時間・空間に読者はいつのまにか立ち竦んでいる。その生と死をめぐる物語、濃厚なこれでもかこれでもかという性の描写。凄いのである。
『論語』為政二十一 ある人が孔子に、なんで政治をとらないのかと聞いた。孔子の答えである。書経には「孝なるかな(これ)孝、兄弟に友に、有政に施す」とある。「奚ぞ其れ政を為すことを為さん」

  孔子は政治と意図せず政治執る孝行、兄弟和すれば政治

『徒然草』240段 結婚することの難しさをいっているように思える。「梅の花かうばしき夜の朧月にたたずみ、御垣が原の露分け出でん有明の空も、我が身さまに偲ばるべくもなからん人は、ただ、色好まざらんには如かじ」色恋にかかわってはいけない人が多いということ。なるほど。

  色好まざらんに如かじといふ風雅解さぬ人多きなり

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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