2023年12月21日(木)

朝寒い。日が出てくるとまあまあ暖かいが、影のところは寒い。
昨日、酒井祐子さんの遺歌集『空よ』(砂子屋書房)が届いた。「人」時代の『地上』『流蓮』二歌集、さらに『矩形の空』も含めて全歌集だと思っていただけに残念ではあるが、「短歌人」から五二〇余首という第四歌集は嬉しいものであった。栞も6名が書いて豪勢である。ただ私にとっては、いつまでたっても佐々木靖子さんであって、母方の姓という酒井祐子は、やはり馴染みがない。

昨年十二月、佐々木さんの葬儀

  この空よ佐々木靖子が上りゆく梯子をたどり手をふりながら

成瀬有さんの葬儀の日

  姿勢よき人なれば葬儀の庭に立ちすがたみすゑてかけよりたりき

  紅葉の葉の散るころをさきたまの平野に死せる人を弔ふ

『論語』為政十八 子張(孔子の門人。孔子より48歳も若い)が、俸禄を取るためのことを学ぼうとした。それに孔子が答えた。たくさん聞いて、疑わしいところはやめる。たくさん見て、あやふやなところはやめる。ことばにあやまちがなく、行動に後悔がなければ、俸禄は自然に得られる。

  禄を得るための学びなどあらざらむ言葉、行動におのづから従ふ

『徒然草』237段 柳筥(やないばこ)の上に載せて置くものを縦に置くか横に置くかは、置くものによる。巻物、硯は縦に置いて、筆が転がらないのでよいと三条右大臣が言った。勘解由小路の能書の方々は横に置く。なんだか、どちらでもいいように読めるが。

  柳筥の上には縦横いづれに置く決まりなければなにゆゑ記す

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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