朝は遅い。暗い時間が長い。しかしいい天気になる。
暁闇に常夜灯わづかなひかりなれど周囲を照らす標のごとし
くらやみに灯りのともる常夜灯冬のさつきのみどりを照らす
あきらかに含嗽の音のおのろのろろわれもつひには老者なりけり
『論語』為政十五 これも有名な章段である。私も知っている。「学んで思はざれば則ち罔し。思ふて学ばざれば則ち殆ふし(学んでも考えなければ、はっきりしない。考えても学ばなければ危険である)」孔子のことばだ。
学びても考へなくば罔くして考へても学ぶことなくばあやふしあやふし
『徒然草』234段 知っていることは明確に教えてあげよう。なるほど「うららかに言ひ聞かせたらんには、おとなしく聞えなまし(はっきり説明してあげた方が、思慮深く聞えるであろう)」、また「おぼつかなからぬやうに告げやりたらん、あしかるべきことかは(不審がないように告げてやるのは、どうして不都合なことがあろうか)」
ものを聞かれはつきり説明できるかとみづからに問ふあやふしあやふし