昨夜から朝まで雨。外は霧のような状態で遠くが見えない。10時ころには上がってくる。今日は、石川五右衛門が釜ゆでにされたとも伝わる。
世に尽きぬ盗人の種釜のうちに熱さに叫ぶ石川五右衛門
昨夜からの雨に濡れたる枯れ落葉踏みて老耄の心に愁ひ
霧閉す海老名の町に物流の倉庫群見えずこれも良き景
精悍とわれにむかひて前登志夫たつた一度の逢ひに終りし
二日間憩んでいた『論語』と『徒然草』の再開である。
『論語』為政九 孔子から見た回賛というべきか。ふだんはまるで愚かなようだが、そうではない。回は愚かではない。回は、孔子最愛の門人。孔子より三十歳若かったが、四十一歳で孔子に先だって亡くなる。孔子には残念なことだったろう。
愚かではない回のことたのしげに語る孔子の口惜しかりき
『徒然草』227段 六時礼讃は、法然の弟子、安楽が経典の文句を集めて作り、その後、太秦の善観が譜を定め声明にした。一念義念仏の起こりである。後嵯峨院の治世からはじまり、法事讃も善観が創始したものである。これまた兼好法師の蘊蓄に見えるが。