2022年3月10日(木)
昨日、むすめが祖母の90歳の祝いを持って帰ってきた。結婚の話もあって、少しくうれしく穏やかな時間があったのだが、その時もテレビの情報番組はウクライナのロシア軍による侵略報道をこれでもかこれでもかというほどに放映していた。...
昨日、むすめが祖母の90歳の祝いを持って帰ってきた。結婚の話もあって、少しくうれしく穏やかな時間があったのだが、その時もテレビの情報番組はウクライナのロシア軍による侵略報道をこれでもかこれでもかというほどに放映していた。...
空気は冷たい。しかし春の明るさは感じられる。小さな蚊のような虫が窓に、網戸にへばりついている。外は冷たいが、家の内の温かさが窓や網戸には伝わるのだろう。 蚊のやうな小さな虫がへばりつく網戸をゆらすいまいましげに サンダル...
ようやく春の気候になりかかっているところ、今日は寒い。冬の気温だ。 西風(にし)吹けば余りにつよく吹きすさぶ老いの痩せ軀(み)はただ立ち尽くす 春田打ち終へたるところ増えてきて海老名田んぼに土色の風
母の90歳の誕生日である。卒寿も珍しいものではなくなったが。 牛蒡色に枯れゆく九十(ここのそじ)路(じ)の老女(おうな)なり神(しん)のごときかわが老いし母 白梅の花の蓬けてかすむ路地ぬけてしづけし水の流るる
モデルナのせいか注射をうった左腕が痛いというか重い。椿の花が落ちている。 夏目漱石『草枕』を読む。学生時代に読んでいるはずだが、なんにもわかっていなかったのだろう。これまた凄い芸術家小説だ。洒脱な俳味もあって、いっぽうで...
今日は啓蟄だそうだ。だからだろうか何か腹の中がもぞもぞするような。ワクチン接種3回目にもいってきた。 虫だつた過去をぼんやりおもひだす葉つぱなつかし葉脈に触る 肩肌に注射の針の痛みあり春の風はげしき小川に近く
砂原浩太朗『黛家の兄弟』を読む。『高瀬庄左衛門御留書』に次ぐ神山藩シリーズ。黛家三兄弟の顛末、このどんでんがえし圧巻であった。 小説に没頭したる数刻を息詰めてゐしかほっと息吸ふ さきばしる暦にやうやく追ひつけり紅梅散りて...