今日は息子の誕生日。32歳。わたしが父を亡くした歳になる。あのとき父はまだ61だった。定年から1年、まだまだやりたいことがあり、夢もあった。
三日間、毎日二万歩の旅、しかも日々38℃の京都は66歳のわたしにはいささか苛酷でもあった。まあ、楽しかったから、それでよかったのだが、なかなか疲労感がとれない。ことにふくらはぎが張っている。
あけぼの杉の根もとに蟬穴がいくつも空いている。周囲のさつき躑躅の枝やあけぼの杉の葉に蟬の抜け殻がしがみついている。
須坂の義兄より荷が届く。
畑の木に大量の果実ソルダムを噛めば赤き実甘美なりけり
殻を割り青白き蝉の出でてくる姿態なまなましきをおもひみむとす