2022年7月1日(金)

猛暑、午前中すでに36℃。おいおい。梅干し(4日目)完成。今年は60個。少ない。少し干しすぎたかもしれない。午後5時、まだ33℃ある。

ルシア・ベルリン、これまた凄い作家だ。文庫本になっている『掃除婦のための手引書』(岸本佐知子訳)を読んだ。24の短編。数ページの短いものもあるが、全編それこそ人間の存在の重みを伝えて、喜怒哀楽、悲喜こもごもに展開するドラマ。そして卓抜な比喩の数々に圧倒されて、ひどく愉しい読書タイムであった。すでに亡くなった人(1936~2004)であることにも驚いた。「わたしたちは愛し合った。ありとあらゆる怒りと悲しみと優しさが、互いの体を電気みたいにかけめぐった。けっして口に出されることのない、それら。」(「ソー・ロング」)どうですか、この表現。二冊目の作品集『すべての月、すべての年』も出たが、年金生活者としては単行本はつらい。文庫化を待つことにする。

人生には辛さも苦しさもあかるさもこもごもにあるそれこそ人の世

文庫本の帯には奇跡の作家とある知らざりしことをいささか悔やむ

横柄なるしはがれごゑに啼くからす今朝も電柱のてつぺんに鳴く

これもルシア・ベルリンの使った比喩の援用です。

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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