雲が増えている。九階のわが家は、風がぬけてそこそこ涼しい。
あぢさゐの藍の花色目に著くたてば六月梅雨近みかも
水無月は、水無し月ではない。水の月の謂いである。同様に神無月も、神がいない月ではない。神の月である。
つばきの木をおほかたをさみどりの葉が占めて、よみがへりしならむ夏の木つばき
柳田国男「椿の旅」(『雪国の春』)
玉椿の枝をはこびてみちのくへ八百比丘尼の行きとどまらず
雲が増えている。九階のわが家は、風がぬけてそこそこ涼しい。
あぢさゐの藍の花色目に著くたてば六月梅雨近みかも
水無月は、水無し月ではない。水の月の謂いである。同様に神無月も、神がいない月ではない。神の月である。
つばきの木をおほかたをさみどりの葉が占めて、よみがへりしならむ夏の木つばき
柳田国男「椿の旅」(『雪国の春』)
玉椿の枝をはこびてみちのくへ八百比丘尼の行きとどまらず