朝から晴れている。「亀鳴く」という春の季語がある。じっさいには亀は鳴かないらしいが、おもしろい。『夫木和歌抄』に「川越のみちのながぢの夕闇に何ぞと聞けば亀ぞなくなる」(藤原為家)という和歌があり、それがもとになっているという。
猿沢の池に棲む亀鳴きはじめそらみつ大和の国おおさはぎ
今日の「天声人語」に興味深い蝶の行動とその行動に宛てたことばの解説があった。相手を攻撃するでもなく、二羽のオスがクルクル追いかけつづけるのはなぜか。それはオスかメスか判別できず、やみくもに求愛しているのだという。
蝶二頭からみあひつつとぶ態を卍巴飛翔と呼ぶ。やみくもの恋