掃苔に墓苑へ。さすがに彼岸の日、それなりに人がいた。皆老人だ。私どもも90の母と61の妻、そして65のわたし、じゅうぶん老人のなかまであった。
海棠の小さき木にも春がくる赤き莟の風にゆれをり
いつのときも心に歌を鳴らしをりこよひは哀歌さびしき調べ
掃苔に墓苑へ。さすがに彼岸の日、それなりに人がいた。皆老人だ。私どもも90の母と61の妻、そして65のわたし、じゅうぶん老人のなかまであった。
海棠の小さき木にも春がくる赤き莟の風にゆれをり
いつのときも心に歌を鳴らしをりこよひは哀歌さびしき調べ