朝曇り。6:45分出発、小田原へ出て、8:07ひかり633号乗車。10:12京都着。
東本願寺、念珠屋、そしてこの5月妻が引率する修学旅行の宿の確認を終えて、予定していた山陰線に向かおうとすると遅延情報、急遽バスで仁和寺へ向かうことにする。
それぞれにスーツケースを転がして寝不足ふたりごろごろとゆく
小田原よりまづ新幹線に乗り込んで妻とふたりの奈良旅はじまる
コーヒーにサンドイッチの朝食に右手の富士は曇りて見えず
本願寺御用達を謳ふ念珠店硝子扉ひらけば京ことば迎ふ
仁和寺までは小一時間、乗り合いバスに揺られ、結局帰りも同じルートで京都駅へ。
仁和寺門前のうどん屋で天ぷらうどんを食す。店内は寒かったけれど関西のうどんはうまかった。
関西のうどんを味をたのしめば冷えしこころもあたたかくなる
仁和寺の法師の烏滸のものがたりこの地に立てば親しきものか
仁和寺に御室ざくらの咲くころは烏滸の法師もはなやぎてゐむ
それにしても『徒然草』は、仁和寺僧の失敗譚をなぜ三つものせているのだろう。何か図るものがあるのだろうか。
15時過ぎ、近鉄特急で奈良へ。春日ホテル泊。
夜は大和鶏を食わせる店で春鹿を少し。
大和鶏のたたきに奈良の酒をのむ妻とふたりの至極の時なり
夕焼けのぬくもり残す奈良の空古きみやこの暮れてゆくなり