2021年6月9日(水)

今日も暑い。新型コロナウィルス接種会場へ89歳の母に付き添う。   黒日傘にマスクの女ぞろぞろと列なして歩く枇杷の木に近く   枇杷の木の下にはいくつもの実が落ちて堆くなる腐れ実あまた   これの世の汚れをよそに山ぎはを...

2021年6月8日(火)

晴天、そして30℃。暑い。   苔の上に夏つばき白き花落す今朝のひかりの届くところに 子どもたちの使っていた部屋に、海外みやげのスノー・ボールが残っている。   巴里の町のスノー・ボールを揺らしたりエッフェル搭はふぶきの...

2021年6月7日(月)

今日もどんよりとしている。脳外科の診察の日である。まだ完全に脳内の血液はなくなっていない。3カ月後にまた再診だ。   早苗(さなへ)田(だ)の水に滑空降下する鷺つかのまを水面(みなも)に映ず   高所より巧みにこの地に降...

2021年6月6日(日)

今日は雨だ。時折止む。   トラクター雨の田んぼを折り返す   ひよわなる田の苗しづかに雨が打つ   曇天に柘榴の花の朱著くあヽただ雨に打たれてゐたき   梅仕事せしゆゑならむどことなく芳熟の香のただよふてゐる

2021年6月5日(土)

どんよりしているが、雨ではない。   今日の雲古のかたちも臭ひもまあよからう朝の便壺のぞきこみたり アメリカザリガニを狙って水路を探る家族がいる。   田を囲む水のながれに潜みをるアメリカザリガニ深きに退(すさ)る   ...

2021年6月4日(金)

朝から雨、激しい雨。今日も早朝から梅仕事。昨日は梅干を仕込んだが、今日からは梅ジュースである。夕方、雨は上がった。   4ℓ壜二本に梅干1Kづつ梅雨明けごろを待たねばならぬ   今年貰ふ梅の香りの熟したり布巾に摩(さす)...

2021年6月3日(木)

常盤新平『片隅の人たち』読了。戦後の翻訳者たちの青春群像が実話をベースに展開する。楽しく、ペーソスあふれる一冊であった。昨夜、妻が梅を10キロほどいただいてきた。例年のことだが、例年より早いし、梅も大きい。   青梅の匂...