台風一過のような爽やかな朝だった。昼くらいから夏のような青天がひろがる。妻の運転でトマト農園、地元のJAの野菜市場、生協などをめぐる。
わが手なれど夜の孤独に組み合はす指組めばあるわづかの安心
雲間より青空覗く朝なりほがらほがらにカラス声上ぐ
市場には殺気立ちたる空気ありじやが芋、玉葱急ぎ手に取る
午後4時過ぎに彼岸の掃苔。墓山は暮れる前のまぶしい西日とすでに翳りはじめた山陰の暗さの対照が印象的であった。
山陰はすでに冷気を帯びたるに西日まぼしき山の午後四時
遠からずこの墓に入る老母の墓石を拭くその手小さし