今日は朝からしょぼしょぼ雨だ。父の命日には早いのだが、当日は平日なので今日墓参。墓苑は山ふところのような少し高所にあり、平地から見れば雲がかかっている。おそらく雨であろう。案の定雨であった。
雲中に父の墓あり花飾りともし火点ずるわれらも雲中
老いわれの歩みはどこかたよりなく陰陽師に化り禹歩する如き
禹歩(うほ)は、中国の夏の禹王の足が不自由になった時の特殊な歩き方で、それをまねて占いや祭りのときに巫者が用いた。日本では貴人の外出時、邪気を除くために陰陽師が呪文を唱え千鳥足に歩く。二歩目を一歩目より前に出さず、三歩目を二歩目の足で踏みだす歩き方と辞書にはある。やってみるとわかるが、私には無理だ。